辻井伸行 ピアノリサイタル@香港大学に行ってきた

辻井伸行 香港公演 -辻井伸行

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表紙写真:Interlude hk

Nobuyuki Tsujii in Recital 辻井伸行 香港公演

辻井伸行さんがリサイタルの為に来港。プログラムに予定されている曲を予習するためにリンクを集めて聴いておきました!

会場:香港大学 李兆基會議中心大會堂/ Grand Hall, Lee Shau Kee Lecture Centre

会場はユンチャンのリサイタルの時と同じ香港大学のグランドホール。1000人弱と小さめでアットホームな雰囲気が気に入りました♡ ↓会場までの行き方や校内の写真などはこちら

そしてコンサート前日に大学からメールで「香港大學港鐵站 HKU Stationからの行き方」の動画が送られてきたので今後の参考のために貼っておきます

Directions – 

via MTR Exit C1: https://bit.ly/3MLTb2j

via MTR Exit A2: https://bit.ly/3NiiE58

Cultural Management Office HKU

辻井さんの公演当日

そして当日、会場に到着!いよいよです〜

ユンチャンの時は韓国語がたくさん聞こえて来たけれど、今回は辻井さんが日本人だからか日本語があちこちから聞こえてきます〜!考えてみると、香港に定期的に来てくれる日本からのピアニストは意外に少ないような。。私が行ったコンサートも日本人という意味ではヴァイオリニストの方が多いかな。日本からもピアニストの皆さん、もっと来てほしい〜〜!

そーいえば、2009年の第13回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで辻井さんと共に優勝したチャン・ハオチェン (張 昊辰 Hao-chen ZHANG)さんは5月に来港してくれたけど、私は行けなかったのです〜 すごく話ソレてきてる〜

↓受付。5月に樫本大進さん来てくださったんですよね。こちらも私行けなかったけど〜

辻井伸行香港公演 グランドホール受付

いよいよ入場!最近は携帯を見せてスキャンするだけのEチケットが多くて便利。でもチケットをプログラムと一緒に保存できないのがちょっと寂しいような‥

辻井伸行香港公演Eチケット

はい、着席しました‼ユンチャンの時は左の前へ前へと行ってしまい「音のバランス的には少し後ろに下がるべきでは」と反省したので‥。今回はバルコニーの下に入らない程度に下がった右側で。結果これで良かったです。(参戦が遅かったので真ん中は残念ながら取れませんでした)

辻井伸行リサイタル2

日本人の方も多かったけど、わたしの席周辺は香港人の方もたくさん。香港人の皆さんは(誰が来るのか)本当に良く知ってるなっていつも思います。どの公演も楽器勉強中ってかんじの子供たちや学生さん、そのご両親くらいの年齢の方から高齢の方まで客層も広くて、アートが身近だな〜って感じます。

↓プログラムはこんなかんじで盛りだくさん。見ただけでワクワク♡ 本日満席です〜

プログラム

*プログラムのリンク、曲の動画リンクなどはこちら

ベートーヴェン:

 ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 《月光》

リスト:

 コンソレーション(慰め)第2番

 巡礼の年 第2年への追加 《ヴェネツィアとナポリ》 S.162
      第1曲 ゴンドラを漕ぐ女
      第2曲 カンツォーネ
      第3曲 タランテラ 

ラヴェル:

 ハイドンの名によるメヌエット 
 亡き王女のためのパヴァーヌ
 水の戯れ 

カプースチン:

 8つの演奏会用エチュード Op.40

  • 第1番 前奏曲(Prelude)
  • 第2番 (Reverie)
  • 第3番 トッカティーナ(Toccatina)
  • 第4番 思い出(Remembrance)
  • 第5番 冗談(Raillery)
  • 第6番 パストラール(Pastorale)
  • 第7番 間奏曲(Intermezzo)
  • 第8番 フィナーレ(Finale)

演奏メモ

*辻井さんの音楽についてのわたし個人の感想です!

素晴らしいテクニックと辻井さんならではの音楽に包まれた時間。多彩なレパートリーで本当に楽しかった〜!と同時にいろいろ考えさせられたリサイタルでした。

ベートーヴェンからスタートしたコンサート。‥わたし「月光」をリサイタルで聴くのって初めてかも?うれし〜!などと思いながら1楽章に浸っていると。。なんだか私の頭にあるのと違う「月光」で不思議なかんじがします。まず「音」、とにかくクリア。「純粋」とか「白」って言葉が思い浮かびました。音がキラキラしてます。わたし的には音がキラキラと言えば若い頃のユンディなのだけど、それとも違う。辻井さんは「透明でキラキラ」とでも言いましょうか。ここで、色々な疑問が出てきます。「月」も月の「光」も見たことがないだろう辻井さん。雲一つない月明かりとか、ぼんやり光る月とか、きっとそーゆうイメージでは無いと思うけど、そこにはどんな風景があるのかな。というか風景ってあるのかな。。

私は今回初めて辻井さんの生演奏を聴いたので、辻井さんファンの皆さんは既に解決している疑問かもしれません。「今さら」と思われたらスミマセン。でもこの感想というか第一印象をメモとして残しておこうと思います!

短調で暗い音も透明でキラキラしてます。沈まない。でも明るいわけではない。不思議。プログラムが進み曲をたくさん聴いてるうちに、これが「辻井さんの世界の音」なんだ!って気がしてきました。私達が視覚で得た情報から想像して奏でる音とは、ぜんぜん別の世界から来た音なんだ!音の中に生きてるんだなぁと感じました。

次に音の「色」ですが。。習ったり、聴いたりして知っている曲には誰しもイメージがあると思いますが、私が「次はこういう感じかな〜」なんて勝手に予想していると、全く違う美しい音色でくる辻井さん!ショックというか、目からウロコというかで。。目(耳)が離せなくなってしまいました。。 月や水、何でも見た事がある私と辻井さんでは頭で描いているものが違いそう。だから生まれる音色も違って当然なのかな。(だいたい、こういった私レベルの想像で話して良いかも疑問だけど‥)

とにかく音への集中力がすごいのが伝わってきます。聴いた事のない音です。そしてどの曲も音が重なるときの立体感がもうホントに超立体すぎてすごい〜!←表現〜 人の見かけや表情、メディアの批評、ステージの眩しいライトなどがどれだけ辻井さんに伝わったり影響するのか分からないけど「純粋に音に向き合っている」と感じます。そこからこのキラキラで透明な音が次々に湧いてきて重なり色々な形を作るのです。辻井さんの世界が広がっていて、音楽の基本ってやっぱり心がこもった音なんだ〜と改めて。どこまでも澄んだ音が続いて心に響きます。これが辻井さんの景色であり、コミュニケーションなんだ。何より聴いてる私に音で「景色」を見せてくれる辻井さんがスゴイ!

カッコいい難曲カプースチンを、時におしゃれに時にマッハで弾き終えた後は拍手の嵐!アンコールでも皆んなが最後まで心から拍手を送っていたのが伝わってきました。

この成功までの過程。。楽譜や教材の準備、支えてくれる人たちとのコミュニケーション、そんな事をちょっと想像するだけでも、とても大変な道のりだと思います。 私はこれまでに病気や怪我、障害などを抱えながら音楽を勉強している人に出会った事があるのですが‥辻井さんのパフォーマンスはそんな人たちをはじめコンサートに足を運ぶ多くの人に、勇気と希望を与えてくれるだろうな〜と思いました。

今回「聴きたい!」って声をあちこちで聞いたプログラムだったけど、辻井さんはホントにレパートリーが豊富。作曲もされるようだし、今後どのような方向に進んで行かれるのか楽しみです!

アンコール

アンコールは以下の3曲。

  • J.S. バッハ/ヘス編曲 主よ、人の望みの喜びよ
  • リスト ラ・カンパネラ
  • ショパン 革命

バッハの「主よ‥」はその美しさからキラキラが天から降ってきたようでした〜! 最後はご自身でピアノの蓋を閉じてバイバイ。バックステージに行くドアのところでも再びバイバイをしてくれてお別れ。香港の皆さんはこんなパフォーマンスも大好き。盛り上がって終わりました♡

辻井さんがどのように音楽を勉強されてきたのか気になって気になって、コンサート以来いろいろな記事を読んだり、演奏を聴いたりしているところ。そのうち纏めるつもりです〜

*Twitter(音楽記事更新のお知らせ)→ おうち満喫ライフ・MUSIC

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