↓ショパンコンクール関連記事のリスト
先日はショパンコンクールで参加者が4台のピアノの中から1台を選ぶ時間が15分、という話を書いたけど、
シドニーコンクールでは
「ラウンドごとに与えられる異なるピアノを弾き、ファイナルだけ好きなピアノを選んで良い。2016年コンクールのファイナルでは12曲中9曲の演奏の際にファツィオリが選ばれた」
という記事を見て「んん???」どんな方法でピアノの割当てを決めるんだろう、なんでファツィオリがそんなに人気なの??
と思いコンクールの概要をチェック。
毎ラウンド、違うピアノを弾く
2020年の概要によると、コンクールには異なったブランドのピアノが4台用意される
(今年の7月に予定されてたコンクールは延期されました。日程は調整中だけど2021年になる可能が高いそう)
予選 : 32人から12人を選ぶ
32人を8人づつの4グループに分けて、各グループが異なった4台のピアノを演奏する
ラウンド1 リサイタル20分
ラウンド2 リサイタル30分
セミファイナル : 12人から6人を選ぶ
12人を3人づつの4グループに分けて、各グループが異なった4台のピアノを演奏する
ラウンド1 リサイタル65分
ラウンド2
- 6人が「バイオリンとピアノ」の曲を演奏
- 6人が「チェロとピアノ」の曲を演奏
ここまでの間に↓こんなローテーションで全員が4台のピアノで演奏することに(セミファイナルに進めなかった人は2台しか弾けないけど)
目的は
- 観客が全部のピアノの音色が聞ける
- 1台のピアノを数人が弾くことで、同じピアノの色々な演奏が聞ける
- ピアニストはコンサート会場に自分の楽器を持ち込めないので、与えられたピアノでベストの演奏をしなければならない
からだそう。
いよいよファイナル。スキなピアノを選べる‼
ファイナル : 6人で競う
6名のコンテスタントがそれぞれピアノコンチェルトを2曲(弦楽合奏とオーケストラ)演奏する。
ラウンド1 ピアノコンチェルト(弦楽合奏)
ラウンド2 ピアノコンチェルト(オーケストラ)
→ 観客は合計で12曲を聞くことに。
ファツィオリの人気ダントツ!
2016年のコンクールで採用されたのは
カワイ・ファツィオリ・スタインウェイ・ヤマハの4ブランド
そして2016年ファイナルでは
この12曲のうち9曲がファツィオリで演奏されたとのこと。
これってわたし的にはすっごーくビックリな結果。
直近のデータはないけど、スタインウェイって世界で行われるコンサートのピアノシェア98%と言われていたのに。
ファツィオリで日常的に演奏や練習してる人って少ないと思うんです。それは高級・高額なのもあるけど、生産台数が圧倒的に少ないから。中古も少ないでしょう。見かけるのもなかなか難しい。
でもこうしてファツィオリを1ラウンド中演奏し続ける機会もらったら、みんなファツィオリ大好きになって選んじゃった??ってことなのでしょうか。
ファツィオリ、ライブで聴いたことも触ったこともナイだけに、その魅力がなんなのか気になる〜
この「シドニー方式」、歴史の浅いブランドも老舗も同じ土俵に立つことができるって意味でメーカーにとって、とってもフェアな印象です。
ただコンテスタントにとってはどうなんでしょう。早い段階で自分が好きなピアノを弾けないかもしれない事の影響がわかりません。コンサートとコンクールってやっぱり違うし。本当の「フェアな環境」ってなんなのか難しい‼
今後このシドニー方式が他のメジャーな国際コンクールでも採用されていくのか興味深いです。
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